オニグルミ

学名:Juglans mandshurica Maxim. var. sachalinensis (Komatsu) Kitam.
科名:クルミ科
用部:種子
用途:滋養強壮、鎮咳
生薬名:胡桃仁(ことうにん)
説明:
北海道から九州まで広く分布し、湿気の多い山間部の川沿いなどでよく見られる、樹高10m前後の落葉紅葉樹。葉は大型の羽状複葉で、50cm以上にもなる。花は雌雄同株の風媒花で、5〜6月頃に雌花は新枝の先に10個ほど穂になって咲き、雄花は前年の枝に多数、房状に垂れ下がる。果実は長さ3〜4cmの核果状の堅果で、周囲を肥大して肉質になった花床が包む。10月頃に熟し、種子は食用となる。種子にはリノール酸グリセリドを主成分とし、その他リノレン酸、オレイン酸などを含む脂質が60〜70%を占め、血中コレステロールや中性脂肪を一時的に低下させることが知られている。乾燥種子は胡桃仁(ことうにん)という生薬で、滋養強壮、鎮咳薬として用いられる。また未熟な果実の緑色の果皮を擦り下ろし、かゆみのある寄生性の皮膚病に汁を擦り込むように塗布する。

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