オオバコ

  

学名:Plantago asiatica L.

科名:オオバコ科  用部:全草・種子

生薬名:車前草・車前子

用途:鎮咳、止瀉、消炎、利尿、解熱

代表的な漢方薬:牛車腎気丸、竜胆瀉肝湯

説明文:
日本全土の日当たりのよい路傍、野原などにごく普通に自生する。踏みつけに強く、種子の表面は粘液質に富むため、雨が降るとゼリー状の粘液を出し、人、車、動物など他のものに付いて分布領域を広げる。踏みつけが弱い場所では、高くのびる性質を持たないため、他の草に負けてしまう。子供の遊びとして、花柄を根本から取り、2つ折りにして、2人が互いに引っかけあって引っ張り合い、どちらが切れないかを競うオオバコ相撲が知られる。全草(車前草)を腫れ物、排膿の目的で、生の葉を火で炙って患部に貼るとか、健胃、下痢止め、咳止めに民間薬として煎じて用いられるほか、種子(車前子)は利尿、去痰、消炎、解熱の目的で漢方処方に配合される。

薬草の詩:
サフランが高価なことは、ご存じかもしれません。なにしろ、薬用にするめしべは、花1つから3本しか採れないうえ、ピンセットで採る手作業のことを考えると、日本ではとても無理なことだと思います。
オオバコの種子の採集は、値段からみると、ずっと簡単なのでしょうか。ゴマ粒の何分の1もの小さい種子を何十kgも集めるというのは、大変な作業だろうと、頭の下がる思いです。(戊子)

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