ミツマタ

学名:Edgeworthia chrysantha Lindl.
科名:ジンチョウゲ科ミツマタ属
用部:蕾(つぼみ)
生薬名:新蒙花(しんもうか)蒙花株(もうかじゅ)
用途:解熱、消炎、眼病

説明文:
古くから和紙の原料として知られるが、自生のミツマタはなく、全国各地で栽培されている。中国、ヒマラヤが原産。わが国には古い時代に中国から渡来したものとされる。温暖な気候を好むので、特に高知県を中心とする四国で盛んに栽培されている。高さは1~2m、幹は直立し、全株が絹状の長い柔毛か硬毛におおわれている。枝は赤褐色で、通常枝先が3つに分かれ、皮目があるのが特徴。和紙の原料には、この樹皮が用いられる。枝が3つに分かれることからミツマタ(三叉)と名がついたといわれる。葉は互生し、披針形で葉質は薄く、表面には鮮緑色、裏面は多少白みを帯びる。2~4月にかけて、ほのかな香りのする、頭状花を下向きにつける。花びらはなく、萼は円筒形で先が4裂し、内側は濃い黄色で無毛、外側は白色でやわらかい細毛が密生している。ミツマタは花が咲き終わってから葉が出てくるのが特徴。つぼみのうちに、頭状のかたまりごとつみ、水洗いしてからほぐし、日陰で乾燥させたものを多汗症の改善に用いることがある。樹液は皮膚につくと、皮膚炎を起こすことがあるので注意が必要。

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